よくあるご質問– FAQ –

予防歯科とはどういうものですか?

予防歯科とは、虫歯や歯周病など、歯科の中での病気になる前に未然にならないように防ぐ事を意味します。

長光歯科医院では、特に予防歯科に力を入れて、患者様のお口の中の健康を維持していく事が重要だと考えています。

健康の定義とはごくごく当たり前の普通の生活を送る事です。
定期的な検診と毎日の患者様の歯ブラシを効率よく繰り返す事が健康を維持していくために1番大切です。
衛生士によるブラッシング指導や、クリーニングをきちんとすることで、病気にならないお口の健康を守りましょう。

毎日の歯磨きだけでは虫歯予防になりませんか?

もちろん、毎日の歯磨きは非常に大事になってきます。
さらに大事なのは、正しいブラッシングの仕方、歯ブラシの種類、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助的な道具の使用などがきちんと正しく出来ているかです。
さらに付け加えると、ご自身の歯ブラシだけで、お口の中全体のプラークや歯石を取り除く事は不可能です。

誰しもが、苦手な部分や磨けていない場所があるので、そういう場所を一緒に見つけて綺麗にしていく作業が必ず必要と考えています。
あとは歯石になりますと、歯ブラシでは絶対に取れません。特別な器械や器具を用いて除去しないと、歯石の周りの歯肉が炎症を起こし、
歯肉炎や歯周病の原因になりますので、定期的なクリーニングやブラッシング指導が必要です。

どのくらいのペースで通えば良いのでしょうか?

プラーク(歯垢)は、7〜10日で歯石に変わってしまいます。歯ブラシをきちんとしていても磨き残しがあると、その部分が歯石に変わってしまいます。

歯石は歯ブラシでは落とせず専門的な除去が必要になるため、歯石が付きやすい場合は3カ月毎の検診をお勧めしています。

もちろん、人により唾液の性質や、歯の並び、食べ物の取り方、遺伝的な要因など様々な理由があります。
1か月毎の患者様もいらっしゃいますし、1年毎の場合もありますので、歯科医師の判断で期間は決まると思います。

あともう一つの大事な理由として、歯の汚れのチェックをしたり、毎日の歯磨きをがんばること。
歯医者との距離があまりにも長くなるとサボりがちになることもあるかと思います。
僕も実際そうなので。
定期的なクリーニングにより、綺麗なお口の中を保ち、毎日の生活を気持ちよく過ごしましょう。

やはり年を取ると歯は悪くなるの?

いわゆる加齢変化というのは必ず起きてしまうものです。
口の中だと、唾液の量が少なくなったり、歯肉が下がるなどの変化が見られます。
ただ、繰り返しお伝えしているように、きちんとしたブラッシング、定期的なクリーニングをしっかりと行うことで、加齢変化による様々な進行を食い止める事ができます。
確かに唾液の量が少なくなると、虫歯や歯周病になりやすくなります。
リスクは高くなりますので、もちろん気をつけてみていかないといけませんし、徹底した予防を行っていかないといけません。
加齢変化に負けない口腔内の環境を整える事が大切だと考えています。

キシリトールって虫歯予防効果があるのですか?

キシリトールは虫歯の原因にはなりません。
キシリトールは糖アルコールの一種で、代用甘味料として多くの食品に用いられています。
キシリトールがなぜ虫歯の予防に効果的かというと、
唾液の量の促進と、エナメル質の再石灰化があります。
最大の効果は歯の再石灰化にあると考えています!
キシリトールはカルシウムとの複合体が歯のエナメル質に取り込む事により再石灰化が起こります!
これで強い歯の形成が期待出来るので非常に効果があります。
もう一つは、キシリトールは口腔内の常在菌が砂糖とは違い、キシリトールを取り込めないので、酸を作る事が出来なくなります。
酸は虫歯の原因ですので、酸が作られなければ、虫歯にはならないという事が言えます。
簡単にですが、キシリトールの有意性がご理解いただけるでしょうか?

虫歯の症状を教えてください。

口腔内の症状として、大きく分けるといくつかあります。
虫歯、歯周病、外傷、粘膜疾患、歯牙破折等があり、今回は虫歯の症状についてお話します。

まずは虫歯の機序から説明します。
虫歯は細菌が糖質をもとに作り出す酸が歯を溶かすことにより生じます。
歯に付着した歯垢(プラーク)の中にいる細菌が原因です。
虫歯の進行は人により様々ですが、小さい虫歯であれば再石灰化により治癒する場合もあります。
ただ基本的には虫歯になってしまうと、削ってその場所を補綴処置や充填処置しなければ絶対治りません。

あと、覚えておいていただきたいのは、乳歯と永久歯では進行が圧倒的に違います。
乳歯は構造的にやわらかいので、虫歯の進行も早いです。
診療の間によく話をしてる事ですが、9〜10歳くらいまでは親の責任であると考えています。
しっかり仕上げ磨きをしてあげてください!

虫歯を治療するのにどれくらいの期間がかかりますか?

虫歯の治療期間は、虫歯の症状によって、変わってきます。
基本的には、全ての病気に言えることですが、早期発見早期治療という言葉があるくらい、全ての病気に対しては小さいうちに治しておくことが治療期間の短縮に繋がります。

小さい虫歯であれば削らないで済むものもあります。
少し大きくなると少し削って、そこを詰める治療になります。(充填処置)これは即日に出来ます。

もう少し大きくなってきて、隣の歯と接してくると大きく削って、詰め物を作製していきます。(補綴処置)これは型を取って、セットしていくので、少なくとも2日かかります。
さらに虫歯が大きくなると、虫歯の細菌が神経まで到達して感染してきます。

そうすると、根管治療が必要になります。
根管治療は神経を取る事をしますし、削る量も増えてくるので、最終的に噛めるようになるまで、少なくとも4〜5回程かかってきます。
このように基本的には虫歯の大きさによって変わってきますので、なんとも言えないですが…
あと治療の進め方では、右側と左側を一緒に治療を進める事はあまりしないので、そういうことで、治療期間が延びる事があります。
なるべく大きくならないうちにきちんと治療していく事が大事です。

以前、治療をした歯が痛みだしました。

この質問は様々な事が考えられるので、今回は虫歯の治療をして、神経を残している場合の症状について、お話したいと思います。
当然、歯の神経が生きているときの治療です。
1番よくあるシチュエーションかな、と…

前回書いた型を取る場合や、削って詰める処置をする場合、虫歯を削るときには、麻酔をしていきます。
麻酔は神経を一時的に麻痺をさせてあげて、虫歯を削る際の痛みを無くすものです。
皆様は、よくある事ですが、歯医者に行って、麻酔して、虫歯を削って、治したのに痛みが出た…というご経験はありませんか?

この説明をしていきます。
麻酔は先程も言ったように一時的に神経を麻痺しているだけなので、実は痛みがなくても、削ることにより、発熱を起こしたりするので、神経に対しての刺激や負荷を与えます。
その際神経は炎症を起こします。
これが麻酔が切れてからの痛みに変わるのです。

あとは、この神経の炎症を体の免疫力で治してくれて、痛みが治まります。
ただ、あまりにも強い刺激や負荷を与えた場合は、神経が強い炎症を起こすため、内部で化膿してくると、噛んだ時の痛み、熱い物を含んだ時の痛み、なにもしなくてもズキズキ痛んだりしてくると、神経を取らないといけない場合があります。
これは、自分の免疫力が叶わずに、炎症が強くなり過ぎたために起こってしまいます。
実は僕は一本このような歯があります…
なので、虫歯の大きさにもよりますので、歯科医師の話を良く聞いて、十分な説明を聞いてください。

以前、神経を取った歯が痛みだしました。

上記とは少し違い、神経の治療した歯が痛む事もあります。
ほとんどのケースでは、神経の治療をした後、何年か経過した後に、根の先に膿が出来る事で噛んだ時の痛みや、なにもしなくても痛むという事が起こります。
見た目にはわからない事が多いですが、レントゲンでわかることがあります。
原因は根の中の細菌が取りきれていないか、強い負荷をその歯に与えること、あとは虫歯があまりにも大きかったこと、歯周病など、様々な理由がありますが、1番この痛みが出るときは、体調が悪い時や、自分の体の抵抗力が弱く、免疫力が低下した時に起こりやすいです。
レントゲンで典型的な像が出ていても、治療しないケースがあるのは、体調を維持していく事で、症状が全く出ずに経過することもあるので、かかりつけの歯科医に確認してみてください。

小さな虫歯があります。歯を削る以外の方法はありませんか?

本当に小さい虫歯であれば、いまは削らずに経過を見ていくことがほとんどです。
歯には再石灰化をする事が確認出来ています。
いわゆる、初期虫歯は歯の脱灰をせずに、カルシウムイオンやリン酸イオンが酸を中和して、歯に沈着することで、再石灰化を起こします。
これを維持するために、ブラッシングや口の中の状態を良くしておくことが大切です。
レーザーで痛みなく時間をかけて虫歯を除去する方法もありますが、経験上痛みを伴うことがたくさんあったので…
本当に小さい虫歯に関しては、口の中を良い状態にして、あとは定期的なクリーニング、フッ素を取り込むこと、キシリトールを摂取する事も有効です。

麻酔はどんな時に使うのですか?

前回述べたような、小さい虫歯であれば麻酔は使う必要性はありません。
少し大きくなった虫歯に関しては局所麻酔が必要になります。
長光歯科医院では、最初に表面麻酔をして、歯茎の表面を痺れさせてから、針をゆっくりと刺していきます。
あんまりこれが得意な人はいないと思いますが、なるべく痛くなくやるように、精一杯心がけています。注射針は、33Gという細い針を使います。
局所麻酔にはエピネフリン含有のリドカインを使用しています。
エピネフリンは血管収縮薬ですので、使えない人もいますし、副作用が以前に出た場合にはシタネストという、エピネフリンが入っていない麻酔薬を使います。
基本的には歯の神経に対して、一時的に麻痺をさせ、削る時や抜歯をする時に痛みが出ないようにするのが目的で使用します。
使用する量にもよりますが、だいたいは2時間〜3時間くらいは効果があります。
使用する量は体重などを考慮して決める場合もあります。
様々なケースで使われるものですので、歯科医師の話をよく聞いて、確認してください。

[番外編]親知らずについて

ここ最近親知らず(8番目の歯)の抜歯をよくするので、親知らずについてお話します。
昔の人は顔が大きく、親知らずはきちんと生えていたようです。
しかし現代人は食べ物の変化などで、小顔になってきているため、親知らずがきちんと生えずに、外側を向いたり、骨ね中に埋まっていたり様々な不都合が起こってきます。

まず、1番奥に生えているので、汚れが溜まり易く、さらにはほっぺたで圧迫されているので、唾液で洗い流してくれることもありません。
さらに歯ブラシも届きづらい場所になるので、虫歯になりやすく、歯茎も腫れやすいです。

なのでなにかトラブル(痛み等)があった場合は、親知らずに関しては抜歯する事をお勧めしています。
特に上の親知らずに関しては、痛みや腫れはほとんどないので、安心してください。
下の場合は、痛みや腫れは必ずといっていいほど、出ます…
もちろん、生えている方向や深さ、骨をどれだけ削るか、抜くのにかかる時間など、様々な要因があるので一概には言えませんが…

ケースによるので、もちろんはっきり言い切れる事ではないので、きちんと話をした上で決めましょう!